トランプ氏、一般教書演説で団結呼び掛け 経済面で成果強調
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【1月31日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は30日、連邦議会の上下両院合同会議で就任後初となる一般教書演説を行い、国民や議会に団結を呼びかけた。また経済面での成果を強調する一方で、米国の「開かれた国境」を改めて批判した。
トランプ氏は「今夜、私たち全員が相違点から距離を置き、共通点を探し、私たちが仕える国民のために実現すべき団結を呼び掛けたい」と述べた。
トランプ氏はまた、国内の輸送インフラの整備に向けた1兆5000億ドル(約163兆円)の投資も訴え、「われわれは、国内全土に光輝く新しい道路、橋、幹線道路、鉄道、水路を建設する」と述べ、「米国民の心、技能、気概を持ってそれを実行する」と主張した。
経済面での成果も強調。「大統領選以降、製造業分野での20万人を含む240万人分の雇用を創出した。長い間、停滞していた賃金の上昇をようやく目の当たりにしている」と述べた。また、「11か月前に私がこの演壇で米国民に約束した通り、われわれは米国史上最大の減税・改革(案)を成立させた」とも語った。
一方、開かれた国境については「最貧困層の米国人と数百万人もの低賃金労働者が職と賃金をめぐって争うことにつながった」と批判。さらに薬物密売組織が国内に流入する要因になっているとも指摘し、トランプ氏は、娘2人を殺害された女性を紹介しながら、エルサルバドル系で米国内有数のギャング「マラ・サルバトルチャ(Mara Salvatrucha、MS-13)」などの浸透を許している「抜け道をふさぐ」ために議会は団結すべきだと訴えた。
さらに「米国は情け深い国だ」と述べたが、「米国大統領として、私が最も誠実に接し、最大の同情を持ち、そして常に心配しているのは米国の子どもたちであり、悪戦苦闘している労働者であり、忘れられた地域社会だ」と強調した。(c)AFP