【1月29日 AFP】米女優で国連(UN)機関の親善大使を務めるアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんは28日、ヨルダンにあるシリア難民キャンプを訪問し、丸7年近くに及ぶシリア内戦の解決につながる「道を見いだす」よう、国連安全保障理事会(UN Security Council)に強く訴えた。

 ザータリ(Zaatari)難民キャンプ入りしたジョリーさんは、「この戦争が8年目に近づく中、再び訪れたヨルダンでシリア難民の苦悩と傷の深さを目の当たりにし、胸が張り裂ける思いです」と語った。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使のジョリーさんは、約8万人を収容する同キャンプに暮らす家族らとの面会後に記者会見し、シリアに隣接するヨルダン、レバノン、トルコ、イラクに身を寄せているシリア難民の数は約550万人に達しており、「難民への連帯心が希薄化する今日にあって、これらの国々は世界に誇る手本です」と受け入れ国をたたえた。

 とはいえ「人道支援は長期的な解決策ではありません」と述べたジョリーさんは、国連安保理に対し、行動を起こしてこの内戦を解決するよう呼び掛けた。

 UNHCRによると、20011年3月にシリア政府軍と反体制派との間で内戦が勃発して以降、ヨルダンで難民登録したシリア人の数は65万人以上。

 ただヨルダン政府は、現在受け入れているシリア難民は130万人に上っているとして、支援の強化を繰り返し要請している。(c)AFP