【1月28日 AFP】隣国シリアで軍事作戦を実施しているトルコは27日、クルド人が支配するシリア北部マンビジ(Manbij)に展開している米軍部隊の撤退を強く求めた。

 作戦が2週目に入り、空爆や砲撃が新たに行われる中、トルコのメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相は「(米軍は)マンビジからの即時撤退が必要だ」と強調した。

 トルコ軍は今月20日、テロ集団と見なしているシリアのクルド人組織「民主統一党(PYD)」傘下の民兵部隊「クルド人民防衛部隊(YPG)」をシリア北西部アフリン(Afrin)から排除する「オリーブの枝」作戦を開始。シリア反体制派武装組織を支援する形で地上部隊を投入し、空爆を行っている。

 トルコのトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はYPGに対する攻撃を、アフリン東方のマンビジに拡大する可能性を警告している。マンビジ自体は2016年、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が首都と位置付けていたシリア北部ラッカ(Raqa)の奪還作戦の一環で米国が支援するクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍(Syrian Democratic Forces)」がISから奪い返していた。

 トルコ大統領府は、米国のH・R・マクマスター(H.R. McMaster)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が26日遅くトルコのイブラヒム・カルン(Ibrahim Kalin)大統領報道官に電話で、米政府は今後YPGへの「武器供与」を停止すると語ったとしている。