【1月27日 AFP】英国放送協会（BBC）の著名な男性司会者ら6人が26日、BBCの女性中国総局長が同等の立場にある男性との賃金格差に抗議して辞任したことを受け、賃金カットを自主的に受け入れる考えを明らかにした。

　政府の交付金を受けているBBCは昨年7月、議会からの圧力を受けて著名キャスターらの報酬を5万ポンド（約770万円）刻みで初めて公表した。

　その結果、上位14人中12人が男性で、さらに年間15万ポンド（約2300万円）を超える報酬を得ているうちの3分の2が男性であることが分かった。

　年俸13万5000ポンド（約2100万円）だったキャリー・グレイシー（Carrie Gracie）氏は先月、「弁明の余地のない賃金格差」に抗議するとしてBBCの中国総局長を辞任し、本国ロンドンのBBCテレビのニュース編集室に戻った。

　北米エディターのジョン・ソペル（Jon Sopel）氏の年俸は20万～25万ポンド（3080万～3850万円）、中東エディターのジェレミー・ボーウェン（Jeremy Bowen）氏は15万～20万ポンド（2310万～3080万円）だった。

　ソペル氏および、BBCラジオで朝のニュース番組の司会を務めているジョン・ハンフリーズ（John Humphrys）氏は報酬カットに応じている。ハンフリーズ氏の年俸は60万ポンド（9240万円）以上だが25万～30万ポンド（3850万～4620万円）まで削減するという。

　このほかに賃下げに応じることを明らかにしているのは、ハンフリーズ氏の同僚ニック・ロビンソン（Nick Robinson）氏、夕方のテレビニュース司会者ヒュー・エドワーズ（Huw Edwards）氏、朝のラジオ番組司会者ニッキー・キャンベル（Nicky Campbell）氏、午後のラジオ番組司会者ジェレミー・バイン（Jeremy Vine）氏。バイン氏の年俸はBBCの記者・司会者としては最高額の70万～75万ポンド（1億780万～1億1550万円）だった。(c)AFP