【1月27日 CNS】中国・西北大学(Northwest University)の王建新(Wang Jianxin)、梁雲(Liang Yun)両教授率いる中央アジア考古学調査隊が、ウズベキスタン・バイスン市(Boysun)にあるラバト(Rabat)墓地で紀元前2世紀~紀元後1世紀の遊牧文化のものと見られる墓穴を52か所発掘した。

 バイスン市は、ウズベキスタン南部のスルハンダリヤ州(Surxondaryo Region)にある。バイスン市から南に約2キロの距離にラバト村は位置しており、村北部にラバト墓地がある。

 古代遊牧民族の月氏族は紀元前2世紀、匈奴(きょうど)と烏孫(うそん)に破れた後、中央アジアのアム川北部(当時の北バクトリア地域の一部)に追いやられ、大月氏と呼ばれるようになった。大月氏はその後の東西貿易に深く関わり、シルクロードの歴史上で最も重要な役割を担うことになる。

 西北大学中央アジア考古学調査隊は2017年5~6月、ラバト1号墓地で52か所の墓穴を発掘した結果、陶器や鉄器、銅器など数多くの埋蔵物が出土した。女性の墓からは装飾品、男性の墓からは武器が多く発掘された。

 梁教授の研究によると、当時の北バクトリアに当たる地域には、紀元前2世紀末から紀元後1世紀始めのものだと思われる、個性的な遊牧文化の特徴と一致する文化遺産が分布している。ラバト墓地は代表的な遺跡の一つだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News