【1月25日 AFP】米ミシガン州ランシング(Lansing)の裁判所は24日、治療と称して多数の少女らを性的に虐待していたとして起訴された米国体操連盟(USA Gymnastics)の元チームドクター、ラリー・ナサール(Larry Nassar)被告(54)に対し、40年から175年の禁錮刑を言い渡した。

 量刑を言い渡したローズマリー・アキリナ(Rosemarie Aquilina)裁判官は「あなたへの死の宣告にたった今署名した」と言明。「あなたには今後、刑務所の外に出る資格はない」「あなたはたとえどこに行ったとしても、最も弱い人々を破滅させる」と述べた。

 ナサール被告は量刑言い渡し直前に「これまで起きたことに対し、私がどれだけ深く広い謝罪の意を抱いているのかを表現する言葉はない」と述べ、被害者に対して謝罪した。

 1週間に及んだ裁判では、150人以上の被害者による痛切な証言が行われた。被害者には米体操女子の五輪金メダリストのシモーネ・バイルス(Simone Biles)、アレクサンドラ・レイズマン(Alexandra Raisman)、ガブリエル・ダグラス(Gabrielle Douglas)、マッケイラ・マロニー(McKayla Maroney)さんといった選手のほか、同被告が勤めていたミシガン州立大学(Michigan State University)の女子選手も多数含まれている。

 児童ポルノ所持の罪ですでに禁錮60年を言い渡されているナサール被告は、10件の性犯罪を認めている。24日に言い渡された量刑はこのうち7件に対するもので、最終的な量刑は今月中に言い渡される予定。(c)AFP/Jeff KOWALSKY