【1月23日 AFP】米通商代表部（USTR）は22日、ドナルド・トランプ（Donald Trump）大統領が太陽光パネルと家庭用洗濯機について、国内メーカーを保護するため関税を課すことを承認したと発表した。中国からの輸入品を念頭に太陽光パネルに最大30％、家庭用洗濯機に同50％の関税を設ける。中国との貿易不均衡の是正に向け、新たな強硬措置に踏み切った格好だ。

　USTRのロバート・ライトハイザー（Robert Lighthizer）代表は声明で今回の措置について、USTRと米国際貿易委員会（ITC）による徹底的な調査を通じ、米メーカーが「輸入品によって深刻な被害を受けている」と判断されたためと説明。

　また「大統領の行動は、トランプ政権が米国の労働者、農家、畜産家、そして企業を常に守っていくことを改めて明確に示した」と強調した。

　USTRは、中国製の輸入洗濯機によって米メーカーのシェアが「著しく」低下したと主張。太陽光パネルについても、安価な中国製品によって2012～16年に米国の太陽光発電量は3倍に増えた半面、価格が60％も下落したことから国内メーカーの大半が生産中止か破産に追い込まれたとしている。

　だが、米国の太陽光発電業界は、関税が課されれば「危機」が引き起こされ、大量の雇用や投資が失われると直ちに反発した。(c)AFP