「ロシア嫌悪」が冷戦中より悪化、ロシア外相 欧米に警告
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【1月22日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は21日、欧米諸国の「ロシアフォビア(嫌悪)」が冷戦(Cold War)中よりも悪化しており、ロシア政府には尊重されるべき「レッドライン(譲れない一線)」があると警告した。
米ニューヨークを18~19日に訪問し、帰国直後にロシア紙コメルサント(Kommersant)電子版の取材に応じたラブロフ氏は、「ロシアフォビアはかつてないほど高まっている。冷戦中もこれほどではなかった」と述べた。
その上で「当時はある種のルール、礼儀があった。現在はそれらがすべて排除されている」と主張。「ロシアには『レッドライン(譲れない一線)』がある。欧米の慎重な政治家ならば、冷戦中のようにそれが尊重されるべきであると理解しているはずだ」とけん制した。
ラブロフ氏はさらに、「可能な限りあらゆる手段を使ってロシアに制裁を科そうとする試み」を非難し、米国と欧州連合(EU)による制裁は「不条理で根拠がない」と述べた。
ロシアは2014年、ウクライナのクリミア(Crimea)半島を編入し、同国東部で武力衝突を起こしたことで制裁を科されている。さらにドーピング・スキャンダルでも窮地に陥っている。(c)AFP