【1月19日 AFP】北朝鮮に石油を売った疑いで当局から捜査を受け、制裁を科されていた台湾人実業家が19日、自殺を図った。検察当局が明らかにした。

 自殺を図った陳世憲(Chen Shih-hsien)容疑者は台湾南部の高雄(Kaohsiung)の病院に搬送されたが、既に退院したという。

 高雄検察当局の報道官は、陳容疑者が自殺を図ったことを認めた上で、「容疑者の健康状態を考慮し、次回聴取の日程を決める」と述べた。

 台湾の中央通信社(Central News Agency)によると、陳容疑者は車いすで病院を後にする際、報道陣に対し「中国にはめられた」「北朝鮮と取引はしない」と語ったという。

 陳容疑者は、北朝鮮船に石油製品を積み替えた疑いで韓国当局に拿捕(だほ)された香港船籍の船舶との関連について、当局から捜査を受けていた。

 情報筋や台湾メディアによると、陳容疑者は「中国人の仲買人」を通じて石油製品を売ったとし、北朝鮮船に渡るとは知らなかったと検察に供述していたという。(c)AFP