IS合流の独ラップ歌手、空爆で死亡 系列メディアが遺体写真投稿
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【1月19日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に参加したドイツ人の元ラップ歌手、デニス・カスパート(Denis Cuspert)容疑者がシリアでの空爆で死亡したと、米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)が明らかにした。
IS系の組織「ワファ・メディア・ファンデーション(Wafa' Media Foundation)」の声明をSITEが英訳した内容によると、カスパート容疑者は17日にシリア東部デリゾール(Deir Ezzor)県で実施された空爆で死亡。またワファはメッセージアプリ「テレグラム(Telegram)」に、同容疑者の遺体とされる写真8枚を投稿したという。
ドイツ人とガーナ人を両親に持つカスパート容疑者の死亡情報は過去にも何度か流れたが、その都度、後に生存が判明していた。「デソ・ドッグ(Deso Dogg)」の芸名で活動していた同容疑者は、ISの多数のプロパガンダ動画に登場し、最も有名な欧米出身のIS戦闘員の一人に数えられていた。動画の中には切断された人間の頭部を手に持っているものもあった。
また2014年には、カスパート容疑者の監視役として米連邦捜査局(FBI)に雇われた女性通訳・翻訳者が容疑者に好意を抱くようになり、シリアに渡航して結婚するという事件も起きた。「最高機密」を扱う資格があったとされるこの通訳者は、2か月弱で米国に帰国したところで逮捕され、「国際テロリズムに関する虚偽の申告」で有罪となり2年間服役した。(c)AFP