「死にそうだった」「足が焼けかけた」猛暑の全豪、選手から悲鳴
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【1月19日 AFP】オーストラリア・メルボルンで開催中の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)では18日、同地における厳しい夏の暑さが混乱を引き起こしており、試合を終えた選手の口からは「死にそうだった」「足が焼けかけた」といった言葉が聞こえている。
シーズン最初の四大大会(グランドスラム)である全豪オープンは、20度だった気温が翌日には40度まで上昇することもしばしばあり、その変わりやすい天気はこれまでも選手やファンを悩ませてきた。今週も徐々に気温が上がり始めており、この日は40度を記録。19日にはさらに暑くなると予想されている。
中には過酷な暑さにうまく対応する選手もいるが、ガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)は苦戦を余儀なくされた一人で、ストレート負けを喫した試合中には足にまめができた。「(理由は)コートのサーフェスだと思う。どれだけ暑かったのかは分からないけど酷かった。本当に暑かったし、(そうした状況では)簡単にまめができたり、赤くなったりする」
また、昼下がりにノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と対戦したガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)は、ツアーの中で最もフィジカルに優れた選手として知られているが、この日の第2セットではぼうっとした様子でうろたえる瞬間もあり、健康状態が心配された。
医療チームによる助けを受け、試合中にはポイント間の制限時間を延ばすよう求める場面もあったモンフィスは、4セットで敗れた試合後「ものすごいめまいがした。軽い熱中症に40分くらいなっていたと思う」「その40分の間は本当に死にそうだった」と話した。
一方のジョコビッチも、この日のコンディションは「過酷」だったといい、「きょうは間違いなく2人ともコート上で苦しんだ。非常にタフなコンディションだった。特に最初の1時間半は過酷だった」と説明している。
さらに、灼熱(しゃくねつ)の太陽の下で3時間の激闘を制したキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)は「本当に暑かった。足が焼けかけた。でも私たちはオーストラリアがこんな感じだというのは理解している。翌日にはものすごく冷えたりしてね」とコメント。また、デニス・クドラ(Denis Kudla、米国)とのマラソンマッチを制したドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)が試合後に残した言葉は「氷風呂に直行する」だけだった。
全豪オープンでは、気温が40度、暑さ指数(WBGT)が32.5度を超えた時だけ、高温時の対応策を適用できるとされており、選手にとっては体調とスタミナの両方が極限まで試される状況となっている。
選手はこまめな水分補給に加え、チェンジコートの際にアイスタオルを使うなどして体を冷やすよう推奨されており、この日は主催者側もプレーを中断し、メインスタジアムの屋根を閉める「寸前だった」と振り返っているが、メルボルンでは21日から再び気温が下がるとみられている。(c)AFP