【1月19日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が昨年の大統領選で公約に掲げた、メキシコとの国境沿いに壁を建設する計画について、ジョン・ケリー(John Kelly)大統領首席補佐官が、公約当時のトランプ氏には「完全な知識はなかった」と発言したことを受け、トランプ氏は18日、壁建設の計画は「変わりも進化もしていない」と反論した。

 ケリー氏の発言は、米議会ヒスパニック幹部協議会(CHCI)のメンバーに向けたもので、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が17日に報じた。ケリー氏がトランプ大統領の目玉公約について意見の相違を示すのは異例。ケリー氏は同協議会に所属する議員らに対し、国境の壁は必要ないと大統領を説得したと説明し、壁についての大統領の意見は「進化した」と語ったとされる。

 だがトランプ大統領はツイッター(Twitter)への投稿でこれに反論し、「壁は壁だ。私が初めて思い付いた日から、変わりも進化もしていない」と書き込んだ。

 米議会では、予算案をめぐる攻防が続いており、合意に至らなければ19日深夜にも政府機関が閉鎖に追い込まれる恐れがある。野党・民主党は、幼少期に入国した数十万人の不法移民に対する強制送還猶予措置の維持を合意に含めるよう要求しているが、トランプ大統領は別のツイートで「壁がなければ合意もない」と宣言し、メキシコを「世界で最も危険な国」と呼んだ。(c)AFP