【1月18日 AFP】冬季五輪の米国代表選手としては初めてゲイであることを表明したと考えられているフィギュアスケート男子のアダム・リッポン(Adam Rippon)が、2018年平昌冬季五輪の同国代表団の団長にマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領が指名されたことについて批判の声をあげた。

 リッポンは米大衆紙USAトゥデー(USA Today)に対し、「マイク・ペンスが、同性愛矯正セラピーに出資したのと同じマイク・ペンスが? 受け入れられない」とコメントしている。

 2016年に全米選手権(Prudential U.S. Figure Skating Championships)を制したリッポンは、今年の同選手権では4位に入り、自身初の五輪代表入りを果たした。

 五輪の開会式を前に米国代表選手と代表団の役員が面会するのが習わしとなっているが、28歳のリッポンはペンス氏と顔を合わせないことを選ぶと語っている。

 リッポンは同紙に対し、「ゲイの人間は友達なんかではなく、彼らを病気だとまで思っていると僕が感じる人たちに、わざわざ会いに行こうとしたりなんか絶対にしない」とコメントしている。

 ペンス氏のゲイ社会矯正と受け取られるスタンスは、2000年にウェブサイト上で発した「性行動を変えようとする人々への支援を提供する機関」への援助を支援した声明に端を発する。

 ペンス氏の報道官がUSAトゥデーとロサンゼルス・タイムズ(Los Angels Times)に送った声明では、「この非難は完全に誤ったもので、事実に基づいたものではない。誤解に基づいた主張をよそに、副大統領は来月平昌で戦うすべての米国代表選手を熱狂的に支援する」としている。(c)AFP