【1月18日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日夜、盛んに宣伝してきた「フェイク(偽)ニュース賞(Fake News Awards)」の受賞者を発表し、日ごろから活発に行っている米主要メディアに対する攻撃を一段と強めた。

 トランプ大統領は、お気に入りのメディア媒体であるツイッター(Twitter)を通じて、所属する共和党のウェブサイトに掲載された「フェイクニュース賞」1~10位を発表。受賞者リストにはCNNテレビ、ワシントン・ポスト(Washington Post)、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)など、日ごろトランプ氏の怒りの矛先が向けられている米主要メディアの名が並んだ。

 選出基準は「最も間違いが多く、偏向した主要メディア」とトランプ氏が認めたものだ。

 1位に選ばれたのは、記者ではなく、ニューヨーク・タイムズにコラムを連載中の経済学者ポール・クルーグマン(Paul Krugman)氏だった。ノーベル経済学賞(Nobel Prize in Economics)受賞者のクルーグマン氏は、米大統領選の結果を受け、リアリティー番組の人気司会者だったトランプ氏は経済政策に関しては未熟で、弱った世界経済にさらなるダメージを与える予測不可能なリスクがあると指摘。「経済は絶対に回復しない」と記していた。

 ABCニュースのベテラン記者で、ロシアによる米大統領選介入疑惑をめぐって訴追されたマイケル・フリン(Michael Flynn)前米大統領補佐官(国家安全保障担当)に関する誤報を流して4週間の無給停職処分を受けたブライアン・ロス(Brian Ross)氏も「栄誉」に輝いた。

 トランプ氏はフェイクニュース賞を発表した後、ツイッターに「間違いだらけでいい加減な報道もあるが、私が尊敬する素晴らしい記者も大勢いるし、米国人が誇れる『グッドニュース』もたくさんある!」と投稿。「皆で力を合わせれば克服できないものはない──偏向しまくったメディアでさえも。米国を再び偉大な国にしよう!(We ARE Making America Great Again!)」などと呼び掛けた。(c)AFP/Emma CHARLTON