「まるでスターリン」 米与党議員、トランプ氏のメディア攻撃を批判
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【1月18日 AFP】米共和党のジェフ・フレーク(Jeff Flake)上院議員(アリゾナ州選出)は17日、上院で演説し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が主要メディアを「民衆の敵」と呼んで攻撃していることについて、旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)のような言葉を使って報道機関の自由を脅していると痛烈に批判した。
トランプ政権はこの日、物議を醸している「偽ニュース賞」の発表を予定。党内のトランプ氏批判の急先鋒(せんぽう)として知られるフレーク氏は、それにぶつける形で演説を行った。
フレーク議員は「スターリンが政敵を言い表した悪名高い言葉をわれわれの大統領が使うというのは、わが国の民主主義が今どんな状況に置かれているかを示すものだ」と懸念を表明。「権力者が自分に不都合な報道機関を反射的に『偽ニュース』と呼ぶ時、怪しいのは報道機関ではなく権力者自身だ」とこき下ろした。
フレーク議員は、トランプ大統領が率先して報道の自由を「毎日のように執拗(しつよう)に攻撃」していると指摘。トランプ政権が「昔なら単にうそと呼ばれたものを正当化する方便として『もう一つの事実(alternative fact)』なる言葉までこしらえた」とも難じた。
その上で、「真実がなければ、また真実や共有されている事実に誠実であることを原則としなければ、米国の民主主義は続かない」とトランプ大統領に訴えた。
偽ニュース賞をめぐっては、共和党の重鎮ジョン・マケイン(John McCain)上院議員も新聞の論説で厳しく批判している。(c)AFP