韓国・釜山の区役所、米有名芸術家の作品を「目障り」として廃棄
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【1月17日 AFP】韓国・釜山市の海雲台(Haeundae)のビーチ脇に設置された米国人アーティスト、故デニス・オッペンハイム(Dennis Oppenheim)氏の遺作の一つが「目障り」になったとの理由で、市当局によって解体されたことが明らかになり、芸術愛好家らが衝撃と怒りをあらわにしている。
オッペンハイム氏は、コンセプチュアルアートやパフォーマンスアートの他、彫刻でも活躍したアーティスト。作品は仏パリのポンピドー・センター(Pompidou Centre)や米国のニューヨーク近代美術館(MoMA)など世界各地のそうそうたる美術館に収蔵されている。
だが海雲台区役所にとって、そんなことは大したことではなかったようだ。
海雲台区の当局者はAFPの取材に対し、設置した場所と時期が悪かったと説明。「Chamber」と題された彫刻作品は、潮風でさびが発生した上、2016年の台風で損壊。周辺の住民や通行人からは「目障りになっている」ので撤去してほしいという電話が多数あり、当局は先月、作業員を派遣し、彫刻を解体・撤去した。
さらに当局者は、残がいの金属は鉄くずとして売却されたとの報道を否定し、素材の大半は鉄パイプとポリカーボネートで、廃棄物処分場へ送られたと語った。(c)AFP