【1月16日 AFP】パレスチナ解放機構(PLO)の中央評議会は15日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことへの対抗措置として、イスラエルとの相互承認に踏み切ったオスロ合意の凍結を決定した。

 今回の決定は国際社会の反発を招く恐れもあるが、決定が拘束力を持つものかどうかは不明。中央評議会は2015年にも治安維持に関するイスラエルとの協力関係を終わらせると決定したが、実行はしていない。15日にはこの件についても再確認された。

 決定がこれ以上発展するものではないとしても、パレスチナとしてはトランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認めたことと、国家樹立という長年の努力を米政府が妨害したことへの怒りを示す形となった。

 PLOのマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は14日の会合で、トランプ氏による中東和平の取り組みは「世紀の侮辱」であると非難。今回の決定では、イスラエルが東エルサレムの併合と入植活動をやめ、パレスチナを国家と認定するまでPLOはイスラエルを国家と認定しないとしている。

 中央評議会はまた、オスロ合意についてアッバス議長が14日に「終わった」と発言したことについても支持すると決めたという。(c)AFP/Nasser Abu Bakr and Joe Dyke