【1月15日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦を展開している米軍主導の有志連合軍は14日、シリア北部に3万人規模の新たな警備部隊の設置を進めていると明らかにした。これに対しトルコ政府は激しく反発している。

 有志連合軍の報道官を務めるライアン・ディロン(Ryan Dillon)大佐はAFPに対し、IS掃討作戦が終局に向かうなか、有志連合軍と米国が支援するクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」は境界の警備に重点を移すと述べた。

 最終的に3万人規模の部隊の編成を目指しており、その約半数は再訓練を受けたSDFの戦闘員が占めるという。

 SDFは有志連合軍から空爆支援や特殊部隊のアドバイザー、武器などの提供を受け、シリア北東部一帯をISから奪還。北側はトルコと接し、東側はイラクと、西側は政府軍が支配する地域と接する地域を支配する。

 今回の有志連合の発表にトルコは強く反発。SDFの主力はトルコ政府が「テロリスト」とみなす民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」で、新たな警備部隊の結成は「テロ組織を合法化する」と主張している。(c)AFP