米機密暴露のマニング氏、連邦上院選の立候補届け出
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【1月14日 AFP】米国史上最大規模の機密文書漏えいを引き起こし、最高レベルの警備体制が敷かれた軍刑務所で収監されていたトランスジェンダー(性別越境者)の元陸軍情報分析官、チェルシー・マニング(Chelsea Manning)氏(30)が、メリーランド州で連邦上院選の立候補を届け出たことが13日、明らかになった。
連邦選挙管理委員会(Federal Election Commission)へ11日に提出された文書に、メリーランド州ノースベセスダ(North Bethesda)のチェルシー・エリザベス・マニング(Chelsea Elizabeth Manning)氏が連邦上院選の民主党候補者として記載されていた。
マニング氏はイラクとアフガニスタンにおける戦争に関連する米軍機密情報70万件以上を漏えいした罪で2013年に禁錮35年を言い渡された。
当時、ブラッドリー・マニング(Bradley Manning)という名前だった同氏は米国やその同盟国の軍人による隠蔽(いんぺい)されていた悪行や犯罪の可能性のある行為を暴露した。この行動によってマニング氏は反戦活動家や反秘密主義活動家の英雄となったが、米国の体制側はマニング氏を裏切り者扱いした。
バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が在任中にマニング氏を減刑し、マニング氏は2017年5月に釈放された。マニング氏は収監中にホルモン治療を開始する権利を求めて闘い、その権利を勝ち取った。ツイッター(Twitter)のプロフィールで自身のことを「トランスウーマン」「力のある人たちを怒らせる」と書いている。(c)AFP