【1月13日 AFP】米インテル(Intel)製のハードウエアに企業向けノートパソコンの遠隔操作を可能とする新たな脆弱(ぜいじゃく)性が見つかった。フィンランドのサイバーセキュリティー対策の専門企業Fセキュア(F-Secure)が12日、明らかにした。

 Fセキュアの声明によると、この脆弱性は最近見つかったほぼ全てのパソコンやタブレット、スマートフォンで使われているCPUに関する脆弱性「スペクター(Spectre)」や「メルトダウン(Meltdown)」とは無関係。しかし、「大半の企業向けノートパソコンに一般的に搭載されている」機能、インテル・アクティブ・マネジメント・テクノロジー(AMT)に関するもので、「攻撃者があっという間にユーザーの機器を乗っ取ることが可能」となり、世界中の数百万台のノートパソコンに影響を及ぼす恐れがあると同社は警鐘を鳴らしている。

 攻撃者はまず、当該のノートパソコンに物理的にアクセスする必要がある。しかしいったん攻撃者にAMTを再設定されてしまうと、「(暗号やユーザー管理システムなどの)抜け穴」を設置されたのも同然となり、遠隔操作されてしまう恐れがある。

 この脆弱性の悪用を防ぐことのできるセキュリティー対策は限定される。

 インテルやAMD、ARM製のチップの脆弱性「スペクター」や「メルトダウン」の発見を受けて、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)、モジラ(Mozilla)など大手企業は脆弱性に対処するためのアップデートやパッチの提供に追われている。(c)AFP