中国最古の漆の寝台が復活、修復作業に17年 成都
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【1月14日 CNS】中国・四川省(Sichuan)の成都文物考古研究院によると、成都市(Chengdu)の商店街で発見された船棺墓(せんかんぼ)から出土した竹や木でできた漆器類の文化財290点の保護・修復作業が8日、ついに完了した。作業は17年の歳月を要したという。これらの文化財は、現在まで中国で発見された中で最古で、構造的にも完全な状態を保っている。中には、約2500年前の戦国時代初期の漆塗りの寝台も含まれている。
漆塗りの寝台には竜の文様や蟠螭文(ばんちもん、春秋時代に銅器などに用いられた文様)などの装飾が施されている。3.27メートルから26.5センチまでの45の部材から組み立てられている。
成都文物考古研究院の職員によると、「復元図をもとに修復作業を行ったが、漆塗りの寝台の部材はばらばらに埋められていた。少なくとも前漢の時代には墓を盗掘されていたので、修復作業は困難を極めた」と話す。
成都市は中国の漆芸が始まった地域の中心にあり、湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)の馬王堆漢墓(まおうたいかんぼ)と前漢の時代にわたり朝鮮半島北部の楽浪地方に残る墳墓・楽浪漢墓(らくろうかんぼ)からも、成都で制作された漆器が出土している。また、成都市の商店街で発見された船棺墓から出土した漆器類からは、当時の経済状況や漆芸、後蜀(こうしょく)文化の歴史がわかる。(c)CNS/JCM/AFPBB News