C.ドヌーブさんらは「レイプ擁護者」 反セクハラ運動非難した書簡に批判殺到
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【1月11日 AFP】米ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏によるレイプを告発した女性や複数のフェミニストは10日、セクハラを告発するハッシュタグ「#MeToo(私も)」運動を男性に対する魔女狩りだと非難する公開書簡に署名した仏女優カトリーヌ・ドヌーブ(Catherine Deneuve)さんを相次いで批判した。
フランスの伝説的女優であるドヌーブさんをはじめとする約100人の女性たちは、同プロデューサーが数十年にわたり女性に性的虐待を繰り返していた疑惑が浮上した後に相次ぐ「糾弾」を非難する宣言を連名で発表。同宣言は仏紙ルモンド(Le Monde)に掲載された。
しかし、ワインスタイン氏を最初に告発した女性たちの一人であるイタリア人女優のアーシア・アルジェント(Asia Argento)さんは、「ドヌーブさんやその他のフランス人女性たちは、回復不能なレベルにまで進んだ自身の内面の女性嫌悪に支配されていることを世界中に知らしめた」とツイッター(Twitter)に投稿。ドヌーブさんを真っ先に批判した。
フランスの著名なフェミニスト団体も、同国のラジオ局に宛てた書簡の中で、ドヌーブさんをはじめ公開書簡に署名した人々を「レイプの擁護者」と呼んで反発。「#MeToo」運動は「ピューリタニズム(清教徒の思想)」のように禁欲的で「男性に対する憎悪」にあふれているとの主張は、虐待やハラスメントの被害を受けた人々を「侮辱する」行為であると主張し、ワインスタインスキャンダルによって明らかになった事実をもみ消そうとしているとして署名した女性らを非難した。
さらに同団体は、強姦(ごうかん)罪で有罪判決を受け、米国送還の危機にさらされていた映画監督のロマン・ポランスキー(Roman Polanski)氏をドヌーブさんが長年にわたり支援していたことを引き合いに出し、公開書簡に署名した女性たちの大半は、「児童虐待を擁護する常習犯」だと主張した。
ドヌーブさんらの書簡は、「男性たちがしたことといえば、誰かの膝に触れたり、唇を奪おうとしたりといったことだけなのに、即座に罰せられ、職場から追放されている」と訴えている。