ケネディ暗殺にCIAが関与? 根拠ない陰謀論、フランス人の約8割が信じる
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【1月10日 AFP】ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)元米大統領暗殺には米中央情報局(CIA)が関与していた──。フランスで行われた世論調査で、回答者の約8割がこのような有名な陰謀論を信じていることが明らかとなった。
仏調査会社Ifopが、シンクタンクのフォンダシオン・ジャン・ジョレス(FJJ)と監視団体コンスピラシー・ウオッチ(Conspiracy Watch)の委託を受けて1200人を対象に調査を実施。7日に公表された結果によると、フランス人の多くが根拠のない俗説を信じていることがわかったという。
公表結果によると、ケネディ氏の暗殺にCIAが関与していたとする陰謀論を信じている人は54%に上り、月面着陸は米国のねつ造という説を信じている人も16%いた。
また、欧米の情報機関が国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」を背後で操っているという説を信じている人は31%、AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)が実験室で生み出され、アフリカで人体実験が行われたという説を信じている人も32%いた。
さらに、地球は平面なのかもしれないと考えている人は10%、ここ1万年の間に神が生命を創造したと信じる人も18%いた。
十数の俗説に関する調査を行った結果、フランス人の79%が少なくともこれらのうち一つを信じていることが判明したという。
FJJは結果について、いわゆるフェイクニュース(偽ニュース)が民主主義に影響を与えていることと大いに関連があると指摘。また、極右政党「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首のようなポピュリスト(大衆迎合)的な候補者に投票する人と、陰謀論を信じることには明らかな相関関係があったという。
この調査は昨年12月19~20日にオンラインで実施された。(c)AFP