「刷新」のはずが…英内閣改造、新味乏しく 異動拒否の閣僚も
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【1月9日 AFP】英国のテリーザ・メイ(Theresa May)首相は8日、注目されていた内閣改造に踏み切った。しかし、ほとんど代わり映えのない顔ぶれなうえ、横滑りを求めた閣僚に拒絶されるなど、早くも失敗の烙印(らくいん)を押されている。
ジャスティン・グリーニング(Justine Greening)教育相はメイ首相から雇用・年金相への異動を打診されたが、これを拒否。昨年11月以降に政権を去った4人目の閣僚となった。
報道によると、ジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)保健相も民間企業相への横滑りが計画されていたが、土壇場でメイ首相を説き伏せて免れたという。
一方、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)外相、デービッド・デービス(David Davis)欧州連合(EU)離脱担当相、フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)財務相ら大半の閣僚は留任した。
メイ政権では昨年12月、首相の右腕だったダミアン・グリーン(Damian Green)筆頭国務相が、自身のパソコンから2008年にポルノ画像が見つかった問題などの責任を取り辞任。その前月にも、スキャンダルに見舞われた国防相や国際開発相が相次いで辞任していた。
昨夏の解散総選挙で下院議席の過半数を失ったメイ首相は、多難が予想される今年の「ブレグジット(Brexit)」(英国のEU離脱)交渉を前に求心力の回復を目指して内閣改造を実施。政権の「刷新」(首相官邸)を図ったが、空振りに終わったとみられている。(c)AFP/Alice RITCHIE