【1月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の精神衛生(メンタルヘルス)状態について疑問を投げかける衝撃的な暴露本の発売を受け、レックス・ティラーソン(Rex Tillerson)米国務長官は5日、トランプ氏の大統領としての適性を擁護した。

 ティラーソン氏は外交政策の課題についてテレビのインタビューを受けていたが、トランプ氏の集中力が長続きしなかったり、いつも同じことを繰り返して言ったり、説明資料に目を通すのを拒んだりといったことについて質問された。

 ティラーソン氏は「彼の精神状態に疑問を感じたことは一度もない。そんなことを疑問に思う理由がないからだ」と回答した。

 ティラーソン氏はトランプ大統領をかばった一方、非常に独特な意思決定スタイルを持つ大統領にどのように情報を伝えるべきか学ばなければならなかったと明かした。

 ティラーソン氏は米CNNに対し「彼がどのようにして情報を受け入れ、処理し、意思決定しているのかを学ばなければならない」「私は大統領としての彼に仕えるためにここにいる。だから膨大な時間を費やしてでも彼とコミュニケーションを取る最善の方法を理解しなければならなかった」と述べた。

 しかしティラーソン氏は、コミュニケーションに困難があったかもしれないが、これまで正しい決断がなされており、トランプ氏の政策のおかげで国際社会における米国の地位は高まったと主張した。

 ホワイトハウス(White House)が出版差し止めに失敗した後、発売が前倒しされたマイケル・ウォルフ(Michael Wolff)氏の暴露本「Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」を米政府がむさぼり読む中、ティラーソン氏は防戦を強いられた。

 この暴露本は米首都ワシントンの書店ではたちまち完売。本を手に入れるために夜中から行列待ちする人や海賊版を配布する人まで出る騒動となった。(c)AFP/Dave Clark