【1月6日 AFP】米ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権高官は5日、トランプ大統領がパキスタンへの資金援助停止を決定した場合、影響を受ける金額は当初の予想を大きく上回る19億ドル(約2100億円)に上る可能性があると明らかにした。

 米国はここ数か月、アフガニスタン旧支配勢力タリバン(Taliban)系の武装勢力ハッカニ・ネットワーク(Haqqani Network)をパキスタンが厳しく取り締まらなければ、同国への軍事支援やアフガニスタン情勢に関する支援を凍結すると警告している。

 米政権高官はそうした支援の内容に触れ、資金援助停止に関して「装備および連携支援のための資金」が検討対象になっていると述べた。

 また、パキスタン政府はこれに先立ち、治安維持分野における多額の資金援助を停止するという米政府の判断は「逆効果」だと表明した。トランプ政権は、パキスタンは武装勢力に安全な拠点を提供しているとしていら立ちを募らせ、同国を公然と非難しているが、パキスタン側は慎重に表現を選びながらも米側の主張を批判した。

 パキスタン政府内では米政府の非難に対する怒りの声が上がっており、両国関係の悪化からアフガニスタンでの米軍の作戦に対するパキスタンの支援に悪影響が及ぶことが懸念されている。(c)AFP