【1月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、2016年の米大統領選で数百万人が不正投票を行ったとする疑惑を調査するため設置した諮問委員会を解散した。ただし、根拠がないと指摘されている不正疑惑そのものについては撤回しなかった。

 ほぼ全ての専門家が不正はなかったとの見解を示す一方、全有権者の登録情報の提出を各州に求めた調査委員会に対しては複数の州が協力を拒否。苦戦を強いられたトランプ大統領は、物議を醸した諮問委員会を見限った。

 しかしトランプ氏は、2016年米大統領選で300万~500万人が不正投票を行ったとする裏付けのない主張について、完全撤回はしなかったようだ。

「不正投票の実質的証拠があるにもかかわらず、調査に関連する基本的な情報の大統領諮問委員会への提供を多くの州が拒んだ」とトランプ大統領は声明で批判。「終わりなき法廷闘争に税金をつぎ込むのではなく、私は今日、諮問委員会を解散する大統領令に署名した。また、国土安全保障省に一連の問題を検討し、次の行動方針を決定するよう求めた」と述べた。(c)AFP