【1月4日 AFP】失明の可能性がある遺伝性網膜変性疾患に対する治療薬「ラクスターナ(Luxturna)」の販売が米国内で開始される。

 米フィラデルフィア(Philadelphia)の製薬会社「スパーク・セラピューティクス(Spark Therapeutics)」によると、この治療薬は1回のみの投与(単回投与)で使用される。

 価格は片方の目につき42万5000ドル(約4800万円)、両目で85万ドル(約9600万円)と、世界で最も高額な治療法の一つとなる。米食品医薬品局(FDA)から昨年12月に承認を受ける前に予想されていた100万ドルは下回る価格となったが、特に革新的とみなされる治療法が高額であることについて米国内では議論が起きている。

 スパーク社は批判に対処するために、治療が成功しなかった場合には患者に治療費を返金することを約束している。また治療費を段階的に支払うことを保健当局が承認するよう期待すると述べた。

 欠陥遺伝子を修復する遺伝子治療薬は、米国では「ラクスターナ」が初とされる。米国内には現在約1000人の遺伝性網膜変性疾患の患者がおり、毎年10~20人の増加傾向にある。(c)AFP