【1月4日 AFP】欧州は3日、冬の嵐「エレノア(Eleanor)」に見舞われ、各国で死者や建物損傷、交通網の混乱、大規模な停電が発生した。

 スペインの治安当局によると、同国北部バスク(Basque)地方の海岸では、大波にのまれたカップルが死亡した。

 フランスのアルプス(Alps)山脈では悪天候により複数のスキーリゾートが閉鎖され、スキー客(21)が倒木によって死亡する事故も起きた。当局によれば同国ではさらに15人が負傷し、うち4人は重傷を負った。

 スイス中部レンク(Lenk)では、強風によって列車が横転する事故があり、8人が負傷。オランダ南部では倒木により1人が負傷した。

 仏パリ近郊のシャルル・ドゴール(Charles de Gaulle)空港では、風速約37メートルの強風が観測され、3日朝の出発便の6割と到着便の3割余りが遅延。風の勢いが若干収まるまで、数便が航路の変更を強いられた。

 またフランスでは全土で約22万5000世帯が停電に見舞われ、大西洋沿岸では「特段に激しい」洪水が発生する恐れがある。

「エレノア」は現在、地中海(Mediterranean Sea)の仏コルシカ(Corsica)島に向け進んでおり、同島での風速は約55メートルに達する恐れもあると予想されている。(c)AF