フランス全土の刑務所、監房内に固定電話設置へ
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【1月3日 AFP】フランスでは全土の刑務所の監房内に固定電話を設置する計画が進行中だ。仏法務省は2日、この新事業に関する入札を開始した。
監房内への固定電話設置によって、受刑者の社会復帰率向上と、刑務所内でまん延する携帯電話の密売買の削減を目指している。すでに2016年から1か所で実験的に実施し、成功を収めている。
仏紙ルモンド(Le Monde)によると、通信事業者が今後入札を行い、今年末からフランス全土の刑務所178か所、計5万房に電話が設置される予定。事前に許可された4つの電話番号に、昼夜を問わずいつでも電話をかけられるようになる。
だが、受刑者にとってこの新たな自由の値段は安くない。受刑者の権利擁護団体は、電話料金が1分間最大0.8ユーロ(約108円)になり得ると指摘している。
フランスも他国と同様、刑務所内への密かな携帯電話の持ち込み対策に苦心している。没収された電話器と周辺機器の数は昨年の前期だけで、仏全土の受刑者約7万人に対し、1万9000個以上にも上った。
法務省によると、これまでも刑務所内には公衆電話があるが、受刑者が使用するには職員の同伴が必要など手間がかかっていた。また電話に列ができていて、自分の番がきても時間切れとなり使用できないなどの不便があった。
仏北東部モンメディ(Montmedy)の刑務所では2016年7月以降、すべての監房に電話を設置した。その結果、17年前期の違法携帯電話の押収は前年同期比で31%減少した。(c)AFP/Caroline TAIX / Sofia BOUDERBALA