【12月29日 AFP】米南部アラバマ州で今月行われた上院議員補欠選挙で28日、民主党候補のダグ・ジョーンズ(Doug Jones)氏の勝利が正式に宣言された。これにより、共和党は上院の過半数割れまでわずか1席に追い込まれた。

 今月12日に行われた同選挙では選挙戦終盤、有力候補だった共和党のロイ・ムーア(Roy Moore)氏に対して、自身が30代だったころに10代の少女らにわいせつな行為や暴行などをはたらいた疑惑が浮上。僅差で敗れたムーア氏は、選挙で不正が行われた可能性があるとして、開票結果の確定を延期するよう裁判所に申し立てを行っていた。

 だが裁判所は開票結果の確定延長を認めず、アラバマ州のジョン・メリル(John Merrill)州務長官も、厳正なる調査の結果、ムーア氏の主張には根拠がないことが分かったとして、ジョーンズ氏の勝利が確定したと発表した。

 ムーア氏は選挙結果の確定後に声明を出し、選挙で不正行為があったとの主張を改めて展開。一方で、票の再集計を求めるかどうかは言明しなかった。再集計の請求は48時間以内にする必要がある。

 アラバマ州での補欠選の結果が確定したことで、上院での議席数は共和党が51、民主党が49となり、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領率いる共和党がかろうじて過半数を確保する状況となった。(c)AFP