【12月27日 AFP】南米コロンビア政府は26日、今年の殺人事件発生率が過去40年間で最低にとどまったと発表した。同政府は、昨年11月の左翼ゲリラ組織「コロンビア革命軍(FARC)」との和平協定締結による結果だとしている。

 ルイス・カルロス・ビジェガス(Luis Carlos Villegas)国防相によると、今年は「1万1000件強の殺人事件」があったが、これは住民10万人当たり23件という発生率に相当する。暴力による死亡事件は昨年に比べて320件減少しており、「今年は過去40年間で最も安全な年になる見通し」だという。

 世界銀行によると、住民10万人当たりの殺人発生率の世界平均は5.3人で、中南米諸国の多くがこれを上回っている。

 2015年のコロンビアの殺人発生率は、同諸国の中でベネズエラとブラジルに次いで3番目に高かった。その一方、コカインの製造・密輸絡みの暴力行為は依然頻発しているものの、殺人発生率は数年前から低下傾向にある。(c)AFP