【12月25日 AFP】フィリピン当局は25日、同国南部を襲い、土砂崩れや洪水を引き起こした台風27号(アジア名:テンビン、Tembin)の死者が240人に達し、現在も多数が行方不明になっていると明らかにした。

 台風27号は22日、風速35メートルの勢力と豪雨を伴って人口2000万人のミンダナオ島(Mindanao)を直撃。民間防衛局によると、同島の最西端の半島に位置するサンボアンガ(Zamboanga)では死者が78人に達し、同島中部の南ラナオ(Lanao del Sur)州では27人が死亡した。

 その一方で、警察によると同島北部の死者数は24日に発表された数と変わらず、135人だという。

 救助隊は現在も行方不明者107人の捜索を続けているが、その多くが先週末に発生した土砂崩れや洪水により死亡したとみられている。

 民間防衛局の関係者らによると島内のおよそ1万3000世帯、少なくとも5万2000人がクリスマスの25日も避難所生活を余儀なくされており、その多くがほとんど着の身着のままの状態だという。

 台風27号は24日に南シナ海へと抜け、25日午後にもベトナム南部に上陸するとみられ、気象当局は警戒を呼び掛けている。(c)AFP