【12月24日 AFP】イングランドの3部リーグで、がん闘病を2回経験した選手が23日にカムバックを果たした。試合を終えた本人は「特別な」クリスマスを楽しみにしている。フットボールリーグ1のロッチデール（Rochdale AFC）に所属するジョー・トンプソン（Joe Thompson）は、ホジキンリンパ腫との闘いに2回打ち勝ち、23日のウォルソール（Walsall FC）戦では交代出場で18分間プレーした。

　シュートがゴールライン上で相手に阻まれた場面もあり、もう少しでさらに素晴らしい一日になっていた可能性もあったものの、3月以来の公式戦出場を果たした。現在28歳のトンプソンは、2013年に1回目の診断を受けた後、2014年に一度復帰し、現在がんの兆候は再び完全に消失している。

　トンプソンはツイッター（Twitter）に「僕はできない約束はしない。復帰は夢のような気分だった。ずっと支えてくれたみんなに感謝したい。試合で拍手をくれたみなさんもありがとう。あれには涙が出たし、笑顔が浮かんだ。僕と家族にとって特別なクリスマスになった」と書き込んだ。

「みんなにわかってもらいたい事実がある。僕はちょうど1年前にがんと診断されたんだ。12か月、365日。だけどみんなにも、人は一年間で大きなことができるとわかってほしい」

　ロッチデールはトンプソンにとって生まれ故郷の町のクラブ。トンプソンは2006年から2012年にかけてこのクラブで100試合以上に出場した後、他チームへの移籍を経て現在は復帰を果たしている。

　ロッチデールの指揮官は「ジョーは練習グラウンドでのプレーでベンチ入りを勝ち取った。本人にとっては小さな一歩だ。きょうの復帰がどれだけ大きなことかはまだわからない。10年後には話せるだろう。何しろこれはジョーのサッカーキャリアではなく、人生の話なのだから」と話した。(c)AFP