フィリピンで251人乗せたフェリー転覆、4人死亡 多数が行方不明
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【12月21日 AFP】(更新)フィリピン沖合で21日、251人を乗せたフェリーが転覆し、地元テレビ局の報道によると少なくとも4人が死亡した。また、これまでにおよそ100人が救助されている一方、多数の乗客が行方不明になっているという。
沿岸警備隊の報道官が記者会見で明らかにしたところによると、事故が起きたのは首都マニラから東へ約70キロ離れたレアル(Real)の沖合。船は悪天候の中、ポリリョ(Polillo)島に向かっていた。
地元DZMMラジオは現地からの報道として、救助隊員が4人の遺体を収容したと伝えている。
また生存者の学生はDZMMの電話取材に対し、「風が突然強まり、船首に水が入り始めるとフェリーは止まらざるを得なくなった」「転覆する寸前、乗客たちは船べりへと走っていった」と述べ、「自分たち何人かは泳いだが、すでに死んでいたとみられる老人数人を目にした」と明らかにした。
地元テレビ局ABS-CBNは負傷者が病院に搬送される模様や、4つの遺体袋が病院の床に置かれている様子を放送した。
AFPの電話取材に応じた、事故現場に近いインファンタ(Infanta)の警察幹部は「100人以上を救助している」と語ったが、報道されている死者の数については言及を避けた。
沿岸警備隊によると定員286人のフェリーの船名は「Mercraft 3」で、レアルの港を21日朝に出航し、正午(日本時間同日午後1時)直前に転覆したという。
フィリピンでは現在、台風27号(アジア名:テンビン、Tembin)が22日に同国南部に上陸すると予報されているが、同報道官によると北部ルソン(Luzon)島の東に位置するレアルとポリリョ島周辺に警報は出ておらず、フェリーはレアルからの出航が許可されていたとしている。(c)AFP/Cecil MORELLA