【12月20日 東方新報】2017年7月10日朝、北京市で（Beijing）地下鉄の痴漢一掃活動で地下鉄5号線内を巡回中だった北京公安局の警察官が取り押さえようとした痴漢の男にかまれ、けがをした事件で、このほど第一審が行われた。裁判所は男に対し、強制わいせつと公務執行妨害で懲役1年3月を言い渡した。

　パトロール中だった警察官は、地下鉄車内でスカートを履いた女性の後ろにぴったりとくっついていた挙動不審の男を発見。女性にわいせつな行為をされなかったか確認したところ、女性は何度も立ち位置を変えたが、男が執ように近づいてきてわいせつな行為をされたと訴えた。警察官が男の身柄を確保しようとしたところ抵抗し、警察官の腕を10秒近くもかみ続けた。周りの乗客の協力を得て男は逮捕されたが、警察官は腕に歯形がくっきり残るけがをした。

　その後の調べで、男は2008年12月にも、わいせつ行為と公務執行妨害で北京公安に20日間拘留されていたことがわかった。朝陽区（Chaoyang）検察院は17年10月、男を強制わいせつ罪と公務執行妨害の罪で起訴した。

　裁判で男の弁護側は、「被告は被害者に対し暴力的、脅迫的な行為は行っておらず、強制わいせつ罪には当たらない」と主張した。

　これに対し、法院側は「被告が公共の場で直接被害者に接触した行為は、すでに被害者の意思を無視し、被害者の身体的・精神的な権利を侵害しており、被害者は反抗できなかっただけで、被告の行為は強制わいせつ罪に当たる」とした。被告が正直に供述したことと、けがをさせた警察官に対して、すでに損害賠償を支払っていることなどから情状酌量の余地があるとした。(c)東方新報/JCM/AFPBB New