【12月19日 CNS】中国・河南省(Henan)新鄭市(Xinzheng)で2017年2月から発掘作業が進んでいた、紀元前に栄えた鄭国が馬や馬車を副葬した「鄭国3号車馬坑」に関し、今から2400年以上前の「高級車」の全貌がこのほど明らかになった。

 鄭国3号車馬坑は、鄭君主の墓の副葬坑で、すでに馬車4台の発掘を終えている。そのうちの1台は大型で装飾も豪華で、鄭国などの王都があった遺跡「鄭韓故城」内で発掘された最大の車馬坑に埋葬されていた。鄭韓故城内で現在までに出土されているものでも最大で、装飾が最も豪華であることから、国の統治者が使用した馬車と見られている。

 古代の馬車は現在のキャンピングカーのようなものだといい、車幅は1.6メートル、長さは2メートル以上あり、座ることも、横になることもできる。

 これまでに「3号車馬坑」では、副葬馬が約100頭確認されている。発掘現場は車馬が入り乱れているが、東から西に向かって一定の方角に並べられている。

 馬が西を向いているのは、鄭国は当初、新鄭市の西にある陝西省(Shaanxi)華州区(Huazhou)から生じた国であるため、故国への思いを表している。

 また車馬抗内には、2400年前に建造者が残したとみられる足跡や、盗賊が墓を荒らした際に横壁に穴を開けたと思われるくぼみなどがはっきりと残っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News