【12月16日 AFP】マケドニアの首都スコピエは15日、2日続けて大気汚染と霧によって視界が悪化し、空の便が大幅に乱れるなど都市機能がほぼまひした。

 世界保健機関(WHO)が今年初めに発表したところによると、谷底に位置しているスコピエは欧州で微小粒子状物質による大気汚染度が高い10都市の中の一つ。この10都市に入っているバルカン半島の他の4都市と同じく、スコピエでは石炭や褐炭が産業利用されており、暖房用燃料としても使われている。

 15日のスコピエの微小粒子状物質の濃度は大気1立法メートル当たり500マイクログラム(1マイクログラムは100万分の1グラム)を記録。これはWHOの推奨基準値の10倍に相当する。当局は14日午後、大気汚染と霧の影響で航空交通量を規制。多くの便が欠航、または行き先変更を余儀なくされた。

 スコピエのペトロ・シレゴフ(Petro Silegov)市長は市民に対し、「生活習慣を変えて、歩くか公共交通機関を利用する」よう呼び掛けている。スコピエでは昨冬は2週間にわたって深刻な大気汚染が続いた。(c)AFP