NY爆発、容疑者をテロ罪で訴追 犯行直前に「トランプは国守れず」
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【12月13日 AFP】米ニューヨークの地下鉄で起きた爆発事件で、同国の連邦検察当局は12日、爆弾を起爆したとされるバングラデシュ出身のタクシー運転手アカエド・ウラー(Akayed Ullah)容疑者(27)をテロ関連の罪で訴追したと発表した。
同市ブルックリン(Brooklyn)在住のウラー容疑者は11日、観光名所タイムズスクエア(Times Square)に近いポートオーソリティー(Port Authority)バスターミナルで爆弾を起爆して3人を負傷させ、自らもけがをして入院先の病院で身柄を拘束されている。
ウラー容疑者はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に感化され、2014年から単独で過激思想に傾倒し始めたとされる。12日に公開された10ページに及ぶ訴追請求状には、ISへの物的支援や、大量破壊をもたらす武器の使用など5件の罪状が記されている。
訴追請求状によると、犯行の動機は米国の中東政策への報復だったとされる。同容疑者は、犯行の1週間前に自宅アパートで、金属くぎとクリスマスツリーの電飾用ライトを使ってパイプ爆弾を組み立てたという。
また、犯行に向かう途中、フェイスブック(Facebook)に、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を名指しし「トランプ、おまえは自国を守れなかった」と投稿したとされる。ただ当局によると、爆弾は計画通りに起爆せず、容疑者は胴部と両手にやけどを負った。
ウラー容疑者は2011年に米国へ移住。直近では、バングラデシュ系住民が多いブルックリンのケンジントン(Kensington)地区に住んでいた。
訴追請求状には、容疑者の過激化は渡米から数年後の2014年から始まり、ISのプロパガンダなどをインターネット上で閲覧していたこと、また1年前からは爆弾の作り方の研究を始めていたことも記されている。
ウラー容疑者は13日か14日に出廷する見通し。(c)AFP/Jennie MATTHEW