トランプ氏のセクハラ疑惑、3女性が議会に調査要求
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【12月12日 AFP】米大統領に就任する前のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏からセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けたと主張する米国人女性3人が11日、記者会見を開き、議会に調査を求めた。ホワイトハウス(White House)は、大統領にトランプ氏を選択したことで米国民の答えは出ているとして、調査を受け入れない考えを示している。
数か月前に米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏の失脚を招いたセクハラスキャンダルを皮切りに、多くの女性たちが沈黙を破って芸能界やメディア、ビジネス、政界の有力者から過去にセクハラ被害を受けたと名乗り出ている。
3女性がトランプ氏からのセクハラ被害を最初に訴えたのは昨年の米大統領選中のことだったが、最近になってセクハラ被害を訴える機運が高まっていることから、再び声を上げることを決めたという。
トランプ氏に対する調査を要求した3女性の1人、サマンサ・ホルベイ(Samantha Holvey)さんは、「環境が変わった」と話す。ホルベイさんは、2006年のミスUSA(Miss USA)大会で、自身を含む参加女性が着替えをしていた楽屋にトランプ氏が入ってきたと主張している。
2005年にトランプ・タワー(Trump Tower)でトランプ氏に自己紹介した際に、強引に口にキスされたというレイチェル・クルックス(Rachel Crooks)さんは、議員らに対して「同じ党の仲間という立場は脇に置いて、トランプ氏の性的な不適切行為を過去にさかのぼって調査してほしい」と訴えた。
クルックスさんは、トランプ氏をワインスタイン氏ら非難されるべき行為の責を負う男性らと同じ立場に追い込みたいと望んでいる。
30年ほど前に旅客機の中で隣席となったトランプ氏に体をまさぐられたり、無理やりキスされたりしたというジェシカ・リーズ(Jessica Leeds)さんは、トランプ氏は「自分がどういう人物か」について責任をとってこなかったと批判した。
これに対し、ホワイトハウスは声明で「これら虚偽の訴えが大量に浮上したタイミングと内容のばかばかしさ、それに宣伝ツアーから、背後に政治的な思惑があると考えるほかない」とコメントした。
11日までにキルステン・ジリブランド(Kirsten Gillibrand)議員ら民主党上院議員3人が、3女性の訴えを受けてトランプ氏の辞任を求めている。(c)AFP/Chris Lefkow, Michael Mathes