【12月11日 AFP】北朝鮮の核ミサイルの脅威が高まる中、隣国の韓国の武器販売が拡大していることが、スウェーデンのシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が11日に発表した報告書で明らかになった。

 2016年の世界の武器製造・軍事関連企業上位100社を掲載したSIPRIの報告書によると、100社の総売上高に占める韓国の国別シェアは2.2%。韓国企業の売上高の合計は15年比20.6%増の84億ドル(約9500億円)だった。

 SIPRIのピーター・ウェゼマン(Pieter Wezeman)上席研究員はAFPに、「北朝鮮が核兵器の能力を高めていることで、韓国における(軍需産業の)大規模な投資につながっている」と述べた。

 韓国は長年、主に米国から武器や軍事技術を輸入していたが、近年は国内の軍需産業が急速に成長している。SIPRIの報告書によると、政府支出に占める防衛費の割合は、中東やアフリカの紛争地域を除き、世界でも最大規模となっている。

 SIPRIのシーモン・ウェゼマン(Siemon Wezeman)上席研究員は声明で、韓国は自国の武器需要に対応するため国内の軍需産業に頼っており、「主要な武器輸出国」になることを目指していると指摘した。(c)AFP