【12月5日 AFP】フィリピン当局は5日、仏製薬大手サノフィ(Sanofi)が開発したデング熱ワクチン「デングワクシア(Dengvaxia)」の販売および流通を差し止めると発表した。同社は先週、感染歴のない人に同ワクチンを接種した場合、より深刻な症状を感染時に引き起こす可能性があると警告していた。

 フィリピンは世界で初めてデングワクシアの公的な接種プログラムに乗り出し、これまでに73万3000人以上の子どもたちに接種してきた。しかし当局は1日、同ワクチンの公的接種の中止を発表し、4日には私的な場合も含めて全面的に使用差し止めを命じた。

 フィリピン食品医薬品局(FDA)は4日に発表した勧告で、「一般市民を守るため」に市場からデングワクシアを撤去するとし、「サノフィに対し、FDAの指示に対する暫定的な対応として、デングワクシアの販売・流通・取引の中止と市場から撤去を命じた」と述べている。(c)AFP