ハイテク大国の韓国、サイバー性犯罪撲滅への闘い
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■「この世の全てが怖い」
インターネットにおける性暴力の問題に取り組む団体「Korea Cyber Sexual Violence Response Centre」に宛てたテキストメッセージで自らの体験談を語ったある女性は、私的な動画がインターネットに投稿されたことを苦に仕事を辞め、友人や家族との連絡も一切絶ったことを打ち明けた。
メッセージには「私は以前、他の人たちと同じように普通の生活を送る幸せな女性だった。今はちょっと外出するのも怖いし、この世の全てが怖い」とつづられていた。
同センター代表のソ・ラン(Seo Lang)氏は、保守的で男性優位の韓国社会では、動画を投稿された女性たちに社会的不名誉の烙印(らくいん)が確実に押されることになると指摘する。
また、警察当局のサイバー犯罪課では人員不足により十分な対応ができていないばかりか、女性が「適切な振る舞い」をしてこなかったことに原因があるとする、まるで責任転嫁をするような発言も時としてみられると話す。
「女性の人生を破壊したことへの代償は、この国ではとても軽いのです」とセオさんは語った。 (c)AFP/Jung Ha-Won