米最高裁、入国禁止令の完全施行認める 上訴中の措置として
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【12月5日 AFP】(更新)米連邦最高裁は4日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が発表したイスラム圏6か国を対象とする入国禁止令について、上訴が行われる間の措置として、政府に完全施行を認める判断を下した。入国禁止令の施行に向けた闘いを約1年にわたり続けてきたトランプ大統領にとって追い風となる決定だ。
チャド、シリア、イエメン、イラン、ソマリア、リビアの6か国からの渡航者の入国を禁止する同措置については、10月に下級裁判所が施行を阻止する決定を下していたが、連邦最高裁はこの決定の差し止めを命じた。
今回完全施行が認められた入国禁止令はトランプ大統領が9月に発令した3つ目の大統領令で、バージニア(Virginia)州リッチモンド(Richmond)やカリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)の控訴裁判所で争われている。
原告側は、イスラム教徒を対象にした入国禁止令は合衆国憲法に違反し、政府が主張する治安強化にもつながらないと主張していた。
しかしこの入国禁止令について連邦最高裁は4日、完全施行を認める判断を下し、控訴裁判所に対し迅速な審理を求めた。このため、入国禁止令をめぐる問題は最高裁に上訴される余地を残しており、そうなればトランプ政権を相手取った訴訟が続くこととなる。
入国禁止令の対象には北朝鮮出身者とベネズエラの一部政府高官も含まれているが、イスラム圏6か国を主要な対象としている。(c)AFP