米ABC、「ロシア疑惑」で誤報の記者を停職処分
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【12月4日 AFP】米ABCテレビは3日、ロシアによる米大統領選介入疑惑をめぐり訴追されたマイケル・フリン(Michael Flynn)前米大統領補佐官(国家安全保障担当)に関する報道に誤りがあったとして、調査報道担当の主任記者を4週間の無給停職処分としたことを発表した。この記者は既に誤報を訂正している。
ロシアとの接触をめぐって米連邦捜査局(FBI)に虚偽の証言をしたとして訴追されたフリン氏は1日、罪状を認め、昨年の米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営とロシア政府が共謀していたとされる疑惑の捜査は急展開を見せた。
この直後の特別番組の中でABCニュースのベテラン記者、ブライアン・ロス(Brian Ross)氏は、フリン氏が大統領選期間中にトランプ氏本人からロシア政府との接触を指示されたと証言する見通しだと伝え、米株式市場が一時急落するなどの影響が出た。
ABCはその後、取材の情報源が示唆したのはトランプ氏からの指示が大統領選後からトランプ氏の大統領就任までの期間にあったというもので、大統領選の期間中に指示があったわけではないと報道内容を訂正。「深刻な誤りで誠に遺憾だ。謝罪する」との謝罪声明を発表し、問題の報道の内容確認手順が同社の編集基準を満たしていなかったことを認めた。
トランプ大統領はただちにABCの対応をたたえ、ツイッターに「恐ろしく不正確でいいかげんなロシア、ロシア、ロシアの魔女狩りに関する報道でブライアン・ロスを停職処分にしたABCニュースよ、おめでとう。他のテレビ局や新聞もフェイクニュースについて同じ対応をすべきだ!」と投稿した。(c) AFP