セクハラ疑惑のレバイン氏、今季出演中止 米メトロポリタン歌劇場
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【12月4日 AFP】(更新)米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(Met)は3日、不適切な性的行為を繰り返していた疑惑が浮上した同歌劇場の名誉音楽監督を務める著名指揮者、ジェームズ・レバイン(James Levine)氏(74)について、今季のプログラムから外すと明らかにした。
世界有数のオペラハウスであるMetによると、レバイン氏は今季いっぱいMetの公演には出演しない。また、Metはこの問題の調査を元米連邦検事に依頼したという。
Metのピーター・ゲルブ(Peter Gelb)総裁は「一連の最新報道を受け、Metは調査結果を待つ一方、ただちに行動することを決めた」と声明で発表。「影響を受けたすべての人にとって悲劇だ」と述べた。
ゲルブ総裁によると、Metは今回の一件の調査を元ニュージャージー地区連邦検事で、1990年代に「ユナボマー(Unabomber)」の異名で呼ばれた男が起こした連続郵便小包爆弾事件を扱ったことで知られるロバート・J・クリアリー(Robert J. Cleary)氏に依頼したという。
レバイン氏は40年にわたりMetで音楽監督を務め、2015~16年のシーズン末にパーキンソン病のため退任した後も名誉音楽監督として指揮棒を振ってきた。
しかし、米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)は2日、現在48歳になる男性が昨年、イリノイ州警察にレバイン氏を性的虐待で告発していたと報じた。この男性は、15歳だった1985年から何年にもわたってレバイン氏に性器を触られたり目の前で裸になって自慰行為をされたりするなどの性的虐待を受け、自殺を考えるところまで思い詰めたと訴えているという。
Metによれば、昨年の時点でレバイン氏にこの告発内容について尋ねたが、レバイン氏は否定していた。また、Metではレバイン氏が音楽監督在任中に複数の疑惑があったことを認識していたという。(c)AFP