【12月1日 AFP】フランス・アルプス(Alps)の町で今年8月、9歳の少女が結婚パーティーのさなかに行方不明となった事件で、仏検察当局は11月30日、退役軍人の男を少女の殺害容疑で訴追した。

 ノルダル・ルランデ(Nordahl Lelandais)容疑者(34)は9月3日に逮捕され、既にマイリース・ド・アロジョ(Maelys de Araujo)さんを誘拐した容疑で訴追されている。ルランデ容疑者は誘拐容疑を否認している。

 アロジョさんは両親と共に仏シャンベリ(Chambery)近郊の町ポンドボーボアザン(Pont-de-Beauvoisin)で開かれた結婚式に出席していたが、白いドレスを着たまま姿を消した。グルノーブル(Grenoble)の検察当局によると、防犯カメラの映像で、8月27日未明にパーティー会場から走り去ったルランデ容疑者の車の助手席に「白いドレスの影がわずかに」確認できたという。

 国民の注目を集めたこの事件で、警察は徹底的な捜査を行い数百人に事情聴取をしたが、アロジョさんの行方は今もつかめていない。

 ルランデ容疑者の車の遺留物からはアロジョさんのDNA型が検出された。だが、同容疑者は、軍用犬の訓練士だった自分の犬を見たがったアロジョさんが別の子どもと一緒に少しの間だけ車に乗ったが、すぐにパーティー会場に戻ったと供述しているという。

 捜査員によると、ルランデ容疑者は結婚式に遅刻したほか、アロジョさんが行方不明になった時刻を含めて3回にわたり式場から姿を消していたという。(c)AFP