流出した南京城壁のレンガ8万枚を回収 今後の修復に利用
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【12月2日 CNS】古城壁を守る活動がこのほど1周年を迎え、南京(Nanjing)城壁保護管理部門などが過去に流失した城壁のレンガを集める活動をした結果、約8万枚を集めたことが分かった。同部門は古いレンガを収集・保存するだけではなく、今後、南京城の城壁を修繕する「材料」として確保している。
南京城壁は1366年に建設が始まり、1393年に完成。計28万人の労働者を投入し、約3.5億枚のレンガが使われたとされる。長い歴史の中で城壁の一部が取り壊され、明朝期に建設された城壁のレンガは大量に流失している。
流失したレンガの一部は、建築ゴミとして埋められたり、一部は住宅改造工事に使われたりしていた。ある古い団地が解体されたことで、城壁のレンガが大量に発見され、中には保存状態が良いものも多く、銘文がはっきりしているものは骨とう品市場にも出回っている。
流失した城壁のレンガをより多く回収するため、南京保護管理部門が城壁保護をテーマにしたイベントを行い、情報を提供した市民に対して奨励金を支給するなど、各所に散らばった城壁レンガの回収を呼びかけており、市民の間でも好評で、幅広い関心を集めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News