トランプ氏、英極右の反イスラム動画を再ツイート 批判のメイ首相を攻撃
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【11月30日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は29日、英極右集団の幹部が投稿したイスラム教徒への反感を招く動画3本をツイッター(Twitter)に再投稿した。国内外から激しい非難を受けているトランプ氏だが、今度はテリーザ・メイ(Theresa May)英首相をツイッターで公然と攻撃する事態に発展している。
トランプ氏の行為は多方面から批判を招いており、メイ首相は首相官邸を通じ、同氏が極右集団の「憎しみに満ちた語り」を広めようとするのは「誤り」だと述べていた。
米ホワイトハウス(White House)は火消しに追われ、動画は誤解を招くものだが、大統領は現実の問題を指摘していると弁明。サラ・サンダース(Sarah Sanders)大統領報道官は「脅威は現実のものであり、大統領が話題にしているのはそのことだ」と語った。
しかし、事態の沈静化を図る動きにもかかわらず、トランプ氏はツイッターでメイ首相に対し、「私に構っている暇があったら英国内で起きているイスラム過激派の破壊的なテロをどうにかしたらどうだ。われわれはきちんと仕事をこなしているぞ!」と攻撃した。
問題の動画のうち1本には、イスラム教徒が松葉づえをついたオランダ人少年を殴っている様子が、別の1本には、イスラム教徒の集団がティーンエージャーを屋根から突き落とす様子がそれぞれ映っているとされるが、いずれも信ぴょう性に疑いがある。また、3本目の動画はイスラム教徒が聖母マリア像を投げつけ、打ち砕いている様子だとされる。
動画はもともと英極右集団ブリテン・ファースト(Britain First)のジェイダ・フランセン(Jayda Fransen)副代表が投稿したもの。同副代表は昨年、ヒジャブ(女性のイスラム教徒用のスカーフ)を着用したイスラム教徒の女性に暴言を浴びせたとして、ヘイトクライム(憎悪犯罪)で有罪判決を受けている。(c)AFP