【11月29日 AFP】米国でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した人はその後数年間感染に気付かないケースが多く、半数の人がHIV陽性と診断されるまで3年以上かかっていることが、28日に発表された米疾病対策センター(CDC)のデータで明らかになった。

 CDCによると、HIV感染から診断までの期間の中央値(データを大きさの順に並べた時に中央に位置する値)は3年だった。2011年に発表された前回の報告での3年7か月からわずかな改善がみられるという。

 だが、感染した恐れのある人は検査を受ける頻度を増やす必要があると、専門家らは指摘している。新規HIV感染の約40%が、自身のHIV感染に気付いていない人々によって引き起こされているからだ。

 CDCは、13歳から64歳までのすべての人々に対して、HIV検査を一生の間に少なくとも1回は受けるよう推奨している。

 性的に活発な同性愛者および両性愛者の男性など感染の危険性が高い人々は少なくとも年1回、できれば3~6か月ごとに検査を受ける必要がある。

 CDCの報告書「バイタルサインズ(Vital Signs)」によると、2015年のデータでは同性愛者および両性愛者の男性の29%が、過去1年以内にHIV検査を受けていないと回答したという。